ご存知ですか?こころのケアのこと?


 

精神科医、臨床心理士、公認心理師、スクールカウンセラー、セラピストなど、こころのケアの専門家の名称・職業がたくさんあります。

 

ところで違いはご存知ですか?

 

精神科医は、医学の専門家であり、診断(病理診断)と、その診断を基にした薬の処方、つまり薬物療法が専門です。過去には精神療法をする先生がいらしたようですが、現在は必須ではないようです。もし主治医の先生がいらっしゃるようでしたら、そういうトレーニングを受けられたか尋ねられるとよいかもしれません。多くの先生は一人のクライアントと会う時間は5分から30分です。

 

臨床心理士は、心理学を基礎とした研究・臨床を行う心理学者で、日本指定の大学院を卒業したこころの専門家です。正式な英名も 『クリニカルサイコロジスト=臨床心理学者』です。研究と臨床の焦点は、”臨床における人間のこころ” です。したがって、大学院を卒業する段階で、人間・家族関係の問題や悩みそのものに対処するための訓練や理論は専門外となります。(2010年現在)

 

 

 

 

セラピストとは


セラピストは、日本語に直せば、”治療家”であり、”臨床家”の一種です。

『こころのケア』といわれるメンタルヘルス領域でいえば、病理診断と薬物療法以外の治療、つまり心理療法を行う治療の専門家です。(アメリカの定義)

家族療法家(士)についての家族療法学会(アメリカ)の定義は”家族療法について”のページに、本文と対訳をUPしてあります。 

 

日本には、メンタルヘルス領域において、心理の国家資格はできましたが、家族療法を専門とする国家資格も訓練機関も、公的には存在しません。

 

アメリカのメンタルヘルス(精神保健)では”診断をする”ということと”治療をする”ということを、2つの分野に分けて考えています。アメリカの医師は、専門教育を受けずに家族療法を行うことはできません。

しかし、日本は”診断”と”治療”という境界線が曖昧であり、診断ができることは治療ができる事であり、医者の資格を持つものだけが診断ができることになっています。医師の資格を持っていると診断と治療ができることなります。心理職は診断ができませんから、臨床のみできることになります。

 

普通の人は、『診断』=『治療』と考えるか、『診断を出来る人は治療もする』ぐらいに考えますが、『診断学』と『治療学』、そして『薬学』は、関連性を持ちつつも、まったく別の訓練体系が存在するのがアメリカです。そしてアメリカでは、それぞれに専門の資格が必要とされ、専門性をあいまいにしたまま臨床を行うことはできません。弁護士の出番となります。